今日は所有しているギターのお話。
greco EG60-180 Z-DRY搭載。ミンコレ期 1983年製 (であって欲しい)
ほんとに? 根拠は?どうせよくある型番違いじゃない?
と思われる方もいるでしょう その気持ちわかります。
楽器の査定を15年以上やってきた私でも未だにわからない事も多くあります。
なのでこのEG60-180(仮称)と。
デジマートや中古ECサイトにほぼ出回らないEG60-180
ヤフオクでもデカールありのものが過去に数本程度。
型番を示すデカールがないと、ほぼスペックとパーツのシリアル等で判断していくしかないうえに、画像では判断がむずかしい部分があり、
それを示す資料が圧倒的に少ないので型番に関しては皆が悩む所でもあると思います。
ヤフオクではデカール有のものこそ高額で落札されてますがそれがないものはほぼ様子見になる事が多いですね。
なので色々と事実と情報をまじえつつ、検証していきます。
まずは本来のSPEC書いていきますが、この当時のgrecoはそれまでのパーツや材、カタログ外の型番も多数ある事からカタログはあくまで参考の指標に。
まぁ暇つぶしに楽しみながら読んでいただければとおもいます。
まずはEG60-180のスペックをもとにわかりやすく。説明していきます。
以下1982年のカタログをもとに作成したspec表です。
①BODYTOP材:フレイムグレインメイプル単板2P ②BODYBACK:マホガニー2P ③ネック:マホガニー1P ④ネックジョイントL.A.Cジョイント(ディープジョイント)⑤PU:DRYx2 ⑥サドル:ブラス テールピース:アルミダイキャスト ⑦塗装:ラッカー
では所有してるこのEG60-180(仮称)をこのSPECをもとに見ていきましょう。
①フレイムグレインメイプル単板2Pに関して。
まず僕のもっているのもTOPは単板2Pです。
フレイムが見え・・そして板目?え?年輪見えるけどどゆこと?心材?どゆこと?まったくわからん!!
そしてキャビティ内にも塗料があったのでサンディングした結果、見えたのがこれです。
完全に単板やん!
②BODYBACK:マホガニー2P に関して。
はい。ここでもカタログスペックと違うのです。僕のEG60-180(仮称)はどうみても継ぎ目がなく1Pなのです。「1P」
しかも・・打痕から除く材の色が赤茶っぽいのでもしかしてホンマホちゃうんけ?となっているわけです。
1Pのホンジュラスマホガニー・・・。本当かよ・・・本当であってほしい・・。パンケーキ構造でもなく継ぎ目がどこにも見当たらない。
これは・・・
③ネック:マホガニー1Pと④ネックジョイントL.A.Cジョイントに関して。
ここに関しては問題ないです。ヘッドは継ぎ足しの材がありドッグイヤーになっていますがそれは各メーカーのギターSPEC上1Pといって問題なしです。ネックジョイントもディープジョイントです。
⑤PU:DRYx2に関して
↑フロント ↓リア
まず最初にここでつまずきました。Z-DRY2発ですがPUデートがバラつきがあるのです・・(ここでもしかして後付け?と・・疑問が・・)
Zスタンプ に1982DRYのシールがあります。
何故リアとフロントのデカールは共に1982年だけどスタンプだと2年も製造年が違うのってどゆこと?(あまってたDRYの在庫って解釈でおk?それともスタンプデートの解釈違い?)となり一人で迷路。
ここに関してわかってる事をざっくり説明すると1982DRYのデカールは神田商会がU-1000と見た目の判別しやすいよう作成したのは知りえたのですが、何故Zスタンプがあるものにも関わらずデカール貼られているのか?(シンプルに判断基準のためだけかな?とも思うが)
それとPUのデートがともに違う。リアPUは1980年製であろうシリアル(820120)にZスタンプ
フロントは1982年製(210304)にZスタンプとなってるんです。(PUの組み込みでこんなに製造年が離れている事例をあんま知らないため)
DRY開発者の高野順さんの記事で知ったのですがひとえにDRYといっても1982年後のDRYは色々原材料の問題があり生産が始まって間もなくU.S.A.製のコイルワイヤーの在庫がなくなったそうで、オリジナルと同等品が補てんされることもなく汎用のウレタン線に切り換えられたため Z-DRYの持つ豊かな音色は完全に失われたと書いてありました。その区別のためZスタンプがあると。そして最高峰のPUであるDRYの証として1982DRYのデカールがあると。
開発者の高野さんの記事はGuiter Graphic Vol.5(リットーミュージック刊)←amazon kindleにあります。unlimited会員なら無料で読めます。
https://www.amazon.co.jp/dp/B078MQ2RGY/ref=as_li_ss_tl?ie=UTF8&tag=rittor-22
シンプルに考えれば1983年に組まれたギターに1982年のZ-DRYが乗ってるいいギターですよ!
って感じですが真相はわからない故に今でも自分の中で仮称180のままです。
⑥サドル:ブラス テールピース:アルミダイキャスト
ここは問題ないです。サドルの素材がブラスかどうかとオリジナルであるかどうかは不明ですがテールピースはアルミなのであまり気にしてません。
そして私を悩ませたわかりやすい問題点が⑦です。
⑦塗装:ラッカー
はい。ここが最大の疑問点です。塗装が厚くてぱっと見ラッカーに見えないんです。
分厚いラッカーもあるみたいですが自分が知りえるラッカー塗装の具合と全く異なる質感なんです。
ウェザーチェックでもあれば迷う必要はないのですが打痕がある部分の塗装のはがれ方はポリっぽい。同年代のグレコのラッカー塗装と比べてみたいと切に願う次第です!
⑦以外はすべてEG59-70以上のSPECですが、
EG59-85からラッカーフィニッシュと考えればEG59-70にDRYとか載せたとも考えられるけどボディスペックが違いすぎる等
色々と悩ましい問題があるのです。
ベル型のロッドカバーも当時のオリジナルでは富士山型ですがこれは
で、結論いえばこんだけひっぱって申し訳ないのですが
「結局型番分かんねっ!!」って事です・・悲
で期待して
「カタログにはラッカーって書いてあるのにポリだったとです・・
やっぱりポリです。ポリです。ポリです・・・。」
これが一番悲しい結末です。なので今後知り合いのクラフトマンに実物見て塗装剤がなんなのか見てもらおと思います。←最初からそうすればいいのにw(このギターにそこまでの時間をさけなくて・・)
結果は今でも型番に確信が持てず、ただたまに弾くギター以上以下でもないです。
今のメインギターは1000円で買ったJUNK品を直したaria proのRSだったりします
ルックスがいいのと元も安いけどコイルタップがついてて便利でスタジオやLIVEならエフェクターでなんとでもなるのがお気に入り。
基準となる自分の機材と環境をもとに比べる事しかできません。そのうえで自分の中で良し悪しを決めればよいので、
ネットで情報を鵜呑みにせず自分がいいと思った音にブランドやスぺックは関係ありません。
個人的に好きなのはgibsonCSの59reissue(2013spec)にmarshallの800アンプ直が大好き。
↑結局、高スペックという身も蓋もない話ですが・・。
けどそこまでのモノがあっても有意義に使えないので
「高級車はいいのわかってるけど軽自動車で十分」
だいぶ表題とかけ離れましたがギターに関しては今、そんなスタンスです。
話がそれたうえにEG60-180に関してはなんの結論もでてませんが、暇つぶしになったのなら幸いです。
また機材系のネタあればアップしていきます。
ではまた!
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